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魚介類の重要性について
魚介類の水銀に関する摂食指導の中で、魚介類の重要性について日本、米国、英国及び豪州では、
次のとおり記載しています。
魚介類は一般に人の健康に有益であることが日本では、記載されています。
オーストラリアでは、子供の成長・発達に貢献することが記載されています。
魚介類がバランスのとれた、そして栄養に富んだ食事の重要な部分である内容がJECFAの評価やアメリカ、イギリス、オーストラリアでは、記載されています。
魚介類は我が国では重要なたんぱく源ですが、アメリカやオーストラリアでも、重要なタンパク源であることが認められています。
また、EPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸を含む高度不飽和脂肪酸が豊富であり、健康への効果として、心臓の健康に貢献することが述べられています。
このように、魚食の重要性について説明しています。
・魚介類等は人の健康に一般に有益(日)
・子供の発達・成長に貢献(米、豪)
・魚介類は、栄養に富んだバランスのとれた食事の重要な部分
(JECFA、米、英、豪)
・タンパク質が豊富(米、豪)
・オメガ3脂肪酸を含有(米、英)
・心臓の健康に貢献(米、英)
魚介類に含まれる栄養成分
魚介類には様々な栄養成分が含まれています。
例えば、ビタミンAは欠乏すると夜盲症、網膜機能低下、皮膚疾患になります。
ウナギやウニや魚の肝臓に多く含まれています。
ビタミンB12は、欠乏すると悪性貧血、知覚異常や精神障害が起こります。
カキやシジミ、アサリ、カツオなどに多く含まれています。
ビタミンD3は、欠乏すると骨軟化症(くる病)や骨粗しょう症になります。
ベニザケ、クロカジキ、ニシンなどに多く含まれています。
その他、ビタミンEやカルシウム、鉄、亜鉛、セレンなど必須微量元素が多く含まれています。
ビタミンA
多く含む魚介類:ウナギ、ウニ、魚の肝臓
欠乏症 :夜盲症、網膜機能低下、皮膚疾患
ビタミンB12
多く含む魚介類:カキ、シジミ、アサリ、カツオ、サンマ
欠乏症 :悪性貧血、知覚異常、精神障害
ビタミンD3
多く含む魚介類:ベニザケ、クロカジキ、ニシン
欠乏症 :骨軟化症(くる病)、骨粗しょう症
ビタミンE
多く含む魚介類:ウナギ、ニジマス、アユ
欠乏症 :歩行失調、位置感覚障害、貧血
抗酸化物質として、メチル水銀の神経毒性を軽減する可能性が示されています。
カルシウム
多く含む魚介類 :小魚、ドジョウ
欠乏症 :成長障害、骨や歯の弱体化
鉄
多く含む魚介類:ドジョウ、イカナゴ、シジミ
欠乏症 :貧血、口腔疾患
亜鉛
多く含む魚介類:カキ、カニ、イワシ類
欠乏症 :味覚障害、発育不全、生殖機能低下
セレン
多く含む魚介類:イワシ、ニシン、マグロ、ワカサギ
欠乏症 :克山病、心筋障害、筋肉障害
魚介類に含まれる主な機能成分
DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、タウリン、アスタキサンチンなどがあります。
DHAは、クロマグロ脂身、スジコ、ブリ、サバなどに多く含まれており、脳の発達促進、痴呆予防、視力低下の予防などの効果が期待されます。
EPAは、マイワシ、クロマグロ脂身、サバ、ブリなどに多く含まれており、血栓予防、抗炎症作用、高血圧予防の効果が期待されます。
タウリンについては、サザエ、カキ、コウイカ、マグロ血合肉などに多く含まれており、動脈硬化・心疾患予防、胆石予防などの効果が期待されます。
アスタキサンチンについては、サケ、オキアミ、サクラエビ、マダイなどに多く含まれる赤色の色素です。生体内抗酸化作用、免疫機能向上作用などの効果が期待されます。
DHA
多く含む魚介類:クロマグロ脂身、スジコ、ブリ、サバ
期待される効果:脳の発達促進、痴呆予防、視力低下予防
EPA
多く含む魚介類:マイワシ、クロマグロ脂身、サバ、ブリ
期待される効果:血栓予防、抗炎症作用、高血圧予防
タウリン
多く含む魚介類:サザエ、カキ、コウイカ、マグロ血合肉
期待される効果:動脈硬化・心疾患予防、胆石予防
アスタキサンチン
多く含む魚介類:サケ、オキアミ、サクラエビ、マダイ
期待される効果:生体内抗酸化作用、免疫機能向上作用
抗酸化物質として、活性酸素の消去によって過酸化物の生成抑制の効果を
持っています。 また、薬物代謝酵素の活性も上昇させます。
【解説】
・セレニウム(セレン)について
細胞は、過酸化物の影響により、過酸化障害が起き、細胞が死に至ります。
グルタチオンペルオキシダーゼという酵素はセレンが活性中心ですが、これが過酸化物を還元して分解除去します。この結果、がん予防効果の可能性が期待されています。
また、水銀とセレニウム(セレン)の相互作用として、相互の毒性を軽減するという報告があります。
従って、水銀の毒性が低下することが期待されています。
なお、セレニウム(セレン)は微量では、このような効果もある一方、過剰に摂取すると毒性もありますので、たくさんのセレニウム(セレン)を摂取すれば良いというものではありません。
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、高度不飽和脂肪酸の一つです。
DHAは活性酸素を捕まえて、DHA自身が酸化されます。酸化されたDHAは脳から除去され、結果的に脳内の過酸化物が低下して、細胞の酸化を抑制します。その結果、記憶学習能の維持向上が期待できます。
左の図は、DHAを与えたものとそうでないものを比較するための高齢ラットの実験の結果です。
・DHAについて
DHAを与えたもの(青マル)は、DHAを与えていないもの(赤マル)に比べると、脳組織中の脂質過酸化物濃度が少ないことが分かります。また、八方向放射状迷路実験によれば、DHAを与えたもので参照記憶エラー数が少なくなるという結果が得られています。
・タウリンについて
タウリンを摂取すると、脳内の神経伝達物質であるアセチルコリンという物質が増加します。アルツハイマー病患者の脳脊髄液はタウリン濃度が低いので、痴呆予防になる可能性があります。
また、細胞を酸化する次亜塩素酸とタウリンが結び付くとタウロクロラミンとなり、これは細胞を酸化しません。
タウリンの摂取は、グルタチオンペルオキシダーゼの活性が上昇するとともに、肝臓と膵臓の過酸化物が減少します。
また、タウリンの摂取は、薬物代謝酵素であるチトクロームP450の活性を上昇させるとともに、胆汁・胆汁酸分泌量を増加させ、肝臓の解毒作用を高めます。
魚介類中に含まれる物質には健康に悪影響を与える可能性がある
貝毒、
貝毒とは、主に二枚貝(ホタテガイやアサリなど)が毒素を持った植物プランクトンを餌として食べることによって体内に毒を蓄積させる現象のことをいいます。
また、蓄積する毒そのものやその毒によるヒトの食中毒症状のことを指して貝毒と呼ぶ場合もあります。
貝毒は、その症状により、麻痺性貝毒や下痢性貝毒、神経性貝毒、記憶喪失性貝毒に分類され、複数の毒成分群からなります。
なお、これらの毒成分は、熱に強く、加熱調理しても毒性は弱くなりません。
このような貝毒のうち、日本で問題となるのは、麻痺性貝毒と下痢性貝毒です。
貝毒は、餌となる植物プランクトン由来の毒素で、プランクトンが発生しなくなれば、二枚貝の体内の毒は、減少して、やがてなくなる特徴があります。
日本では、昭和50年代前半に、東北地方を中心に大規模な貝毒食中毒が発生して問題となり、規制値が設定されました。
貝の可食部に含まれる貝毒量は、麻痺性貝毒で1グラム当たり4マウスユニット、下痢性貝毒で1グラム0.05マウスユニットと定めされています。
1マウスユニットは、麻痺性貝毒の場合、20グラムのマウスが15分で死亡する毒の量が1MUで、下痢性貝毒の場合、20グラムのマウスが24時間で死亡する毒の量を1MUと定められています。
麻痺性貝毒の症状としては、食後30分で舌、唇などしびれ、重症の場合、体が思うように動かなくなります。最悪の場合には、12時間以内に呼吸困難などで死亡に至る場合がありますが、12時間を超えれば回復に向かいます。人の致死量は、体重60kgの人で、約3千〜2万マウスユニットと言われています。
また、下痢性貝毒の場合、食後30分から4時間以内に発症しますが約3日ほどで全快します。死亡例はありません。
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